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2022年6月 5日 (日)

第16期のテーマは「お金(カネ)」。おカネによって成り立つ直木賞の背景を、今一度確認していきます。

 毎週1本ずつブログを書いて、現在だいたい800本以上。それでも直木賞については、まだまだ個人的に知らないことだらけです。16年目の「直木賞のすべて 余聞と余分」も、直木賞に関することをいろいろ調べていきます。

 毎年、ストレートな切り口から、ひねくったものまで、自分の興味の向くままにテーマを選んできました。それでも、なかなか手を出しかねていた分野があります。「そんなの、誰でも書いているっしょ」というような、ありふれた基本テーマ。あまりに基本すぎるものは、どうにもやる気が起きないからです。

 たとえば、受賞者(や候補者)の出身地とか。たとえば、受賞者(や候補者)の職業・職歴とか。……こういうものは、直木賞のまわりを撫でていけば、簡単にエピソードも拾えますし、王道の「直木賞バナシ」と言っていいでしょう。ワタクシなんかが調べなくても、誰にだってすぐに書けますし、事実、ライターさんがお金をもらって書いた定番の記事が、印刷物にも、ネットにも、たくさん残っています。

 まあそんなの、直木賞のなかでもいちばん薄いエピソードじゃん。と、馬鹿にしているわけではないんですけど(いや、多少は馬鹿にしていますけど)、あえてそこには手を出さず、誰も目を向けなさそうなところに足を運んでは、ひとりで悦に入る。「知ったかぶり」の性格が抜けないワタクシの悪いくせです。

 ということで、これから1年は心を入れ替えて、定番中のド定番をブログのテーマに据えることにしました。おカネについてです。

 直木賞はいまも昔も、まわりでおカネが動く事業です。受賞した人には賞金が出る。いつの頃からか、選考委員にも選考費が払われる。主催する人たちも、毎月給料をもらいながら賞を運営する。われわれ外野の人間たちは、おカネを払って受賞作や候補作を買って読む。すべておカネの上に成り立っています。

 当たり前っちゃあ当たり前です。ただ、当たり前のことをおろそかにしちゃいかんぞ、と16年目でようやく気づきました。直木賞にまつわるおカネのこと。何となくわかっているつもりになったことを、いま一度検証してみる。これから1年は、そんなふうにブログを更新していきたいと思います。正直、新鮮な切り口を調べる時間が、なかなかとれそうにない、という事情もあります。

 いつもどおり、エントリーを挙げていく順番はテキトーです。思いついた順、書きやすい順に週1回ずつ挙げていきます。まず今週は、「直木賞のおカネ」といったらやっぱりこれだろ、という賞金に関するおハナシから。記念すべき第1回受賞のことなので、これまで(きっと)よく語られてきた賞金とその使い道について、少し紹介してみます。

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