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2017年6月11日 (日)

第11期のテーマは「同人誌」。どうして直木賞がこの世界に足を踏み入れたんでしょうか。不思議です。

 たいがい、うちのサイトは定見がありません。いつも無計画です。その点、直木賞の定見のなさには、まるでかなわないんですが、もう少しまじめに、将来像を描いてサイトづくりしなきゃいけないなあ、と反省しながら、楽しい直木賞エピソードを勝手放題、食い散らかすばかりで、何の達成もなく、いまに至っています。

 11年目のブログは、そうするうちに、ときどき目にしておきながら、面倒くさそうなので避けてきた、しかし明らかに直木賞の中核をなすものを調べていこう。と考えて、「同人誌と直木賞」をテーマにすることにしました。

 直木賞は、芥川賞ほどではないですけど、とっくのとうに歴史的役割を終えた、とか言われて早ン年(ン十年かも)。役目を終えたのかどうなのか、語れるほど歴史を知らないので、こちらはポカーンと口をあけて、ただ見ているだけですが、これまでの直木賞の歴史のなかに、確実に、隆盛や衰亡の時期を刻んでいるのが、同人誌の存在です。

 基本的には、原稿料なし。ほとんどの場合、作者本人がちょっとした大枚をはたいたりすることで、雑誌の体裁に整え、書店で売られることもありますが、全国的な流通網には乗らず、趣味のようでいて、これに一生を捧げてしまう人もいた(いる)という、いまでは文学以外の方面にその仕組みと名称の中心がシフトしてしまった、かつての一大メディア(?)、同人誌の世界。

 リアルタイムな現在の直木賞は、もはや商業出版社および、発売済みの単行本のために行われていますから、べつに過去の同人誌との関わりなど、いまさら知ったところで役に立ちません。知らなくたって、何ひとつ困りません。

 困りませんが、「文学の殿堂」芥川賞ならともかく、なんで直木賞みたいな賞まで、同人誌と関係があったんだ。と不思議ではあります。

 直木賞の候補作リストを見てみると、同人誌っぽい雑誌がけっこう出てくるんですが、だいたいその数50誌余り。よく見てみれば、明らかな商業誌もまた、50誌余り。……ということは、やはり同人誌がいっときの直木賞の中核をつくってきた、と言い張ってもだいじょうぶそうだぞ。と確認したところで、フリーダムなインターネットのブログで、フリーダムな同人誌と直木賞との関わりを、一年間、取り上げていきたいと思います。まあ、いわゆる、モノ好きってやつです。

 とはいえ、なにぶん同人誌の専門家じゃないもので、最初は、やっぱり取っつきやすいところから触ってみます。創刊からまもなく芥川賞受賞者を生みだし、やがて全国的な組織にまで拡大して、掲載作が直木賞にも選ばれたりした、一般にもよく知られた(?)アレです。

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