文学賞メッタ斬り!2007年版 受賞作はありません編
真正面から直木賞そのものを批評して、しかも継続的にそれをやっている点で、メッタ斬り!は絶対外せませんよなあ、ということで遅まきながら、関連書籍として取り上げさせてもらいます。
『文学賞メッタ斬り!2007年版 受賞作はありません編』大森望・豊崎由美(平成19年/2007年5月・PARCO出版刊)
→著者(大森望)の公式サイト 大森望のSFページ
事の発端は、平成15年/2003年6月、ポータルサイト「エキサイト」の一コンテンツ、エキサイトブックスに「文学賞メッタ斬り!」なる討論企画が掲載されます。これが好評だったらしく、内容を大いにふくらませて平成16年/2004年に書籍化したところ、増刷増刷で売れに売れたそうで、つづいて2年後、芥川賞落選6度を誇る(?)島田雅彦との鼎談もおさめた『リターンズ』ときて、つい先ごろ年度版を意図して3冊めとなる『2007年版』が発売されました。
継続性という点では、エキサイトブックスから日経BPネットに場所を移して今でも、毎回、芥川賞・直木賞の選考会直前には、全候補作に対する評論と、受賞予想が続けられています(こちらがバックナンバー一覧)。これを読まなければ直木賞の選考日を迎えられないんだよとヤミツキになる人間が続出の、恒例行事と化しているところが、いやあ素晴らしい。
何事もね、やめたらあかん、夜明けまで。たとえば直木賞そのものの偉さの一つは、とにかく、何いわれようが半年に1回のペースで、何十年もやめずに延々と続けていることにあると思っているワタクシとしては、「メッタ斬り!」も、ぜひぜひ末永く続けてくださいと応援したくなるわけです。
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