第175回(令和8年/2026年上半期)直木賞を予想するふりして運勢占いしてみる。
近年、直木賞を楽しむためには「予想」というものが不可欠になりました。
いや。不可欠というのは、さすがに言いすぎですね。いったい何が受賞するのか、事前に予想などしなくても直木賞が十分に楽しめるイベントなのはたしかです。
ただ、なぜなんでしょう。直木賞の決定日が近づいてくると、おのずと自分で予想したり、人の予想を聞きたくなってくる。心理学的に「直木賞予想症」とも言われるこの摩訶不思議な心の動きは、きっと少なくない数の現代日本人が抱えていると思われます。ワタクシもそうです。ほんとに不思議で、心が躍る、くだらない心理現象です。
ところで、直木賞の予想というのは、いったい何の意味があるんでしょうか。
おそらく天気予報だとか、運勢占いだとか、そういう類いのものだと言って間違いありません。何だか気になるから、つい目をとめる。だけど、結果が外れたからといって、「おい、あんたの予想を信じて高い単行本を買ったのに、なんだよ受賞しなかったじゃないかよ、責任とれよ」と文句をつけたところで、お金を返してくれるような殊勝な予想屋は、たぶんいません。
その程度といえば、その程度のものです。あと数日たてば結果が判明するものに対して、わざわざ予想することに大した意味がないのは自明のハナシです。
ということで、うちのブログも無責任な予想屋さんを真似てみることにしました。
図書館から何冊か占いの本を借りてきましたので、候補者それぞれの令和8年/2026年7月15日の――第175回(令和8年/2026年・上半期)の選考会が開かれる日の運勢を占ってみます。
運勢もいろいろと種類が細分化されているようです。受賞すれば100万円がゲットできるので、まずは「金運」。
それから、直木賞を受賞したということになれば先の仕事もどっと増えるはずなので「仕事運」。
恋愛運とか健康運とかは、さすがにあまり直木賞には関係ないかということで飛ばしまして、最終的にその日、その人の総合的な運勢。それらを並べて、今度の直木賞の受賞作を予想してみます……いや、占ってみます。
金運ランキング
| 順位 | 候補作 | コメント |
|---|---|---|
| 1 | 『青天』 | 努力が実を結び、思いがけない収入やうれしい臨時収入のチャンスが訪れるかも。大きなお金の動きがある場合も、冷静な判断がさらなる豊かさを引き寄せます。 |
| 2 | 『けんぐゎい』 | 安定した金運です。大きな利益よりも、良い買い物ができる・お得な情報を得られる将来に役立つ出費ができる、といった「満足度の高いお金の使い方」ができそうです。 |
| 3 | 『見えるか保己一』 | 安定した金運です。臨時収入よりも、将来につながる自己投資・必要なものを良い条件で購入できる・家計や資産管理を見直す、といった行動が吉となります。 |
| 4 | 『多類婚姻譚』 | 大きな波はありませんが、安定しています。衝動買いよりも、将来のための貯蓄や自己投資などが満足につながります。お得な情報や割引に縁があるかも。 |
| 5 | 『#台所のあるところ』 | 金運は一時的に足踏み気味ですが、大きなトラブルを示す運気ではありません。家計の見直しや財布の整理をすると、停滞していた運気が少しずつ動き始めそうです。 |
何はなくともおカネは大事です。直木賞を創案した菊池寛さんも、昭和初期の『文藝春秋』のみなさんも、直木賞をつくる理由の一つが、作家におカネをあげること、だったのですから、「金運」を持っている人は、選考会でも上位にくるはずです(たぶん)。
さすがに7月15日当日に、バカバカ無駄づかいしておカネを減らそうという候補者はいない、とは思うんですけど、そしておカネに困っているような候補者もいないとは想像しますけど、占い的に「無駄づかい」は厳禁です。
……って、そんなこと占うまでもなく、だれにでも当てはまるようなことのような気もします。
仕事運ランキング
| 順位 | 候補作 | コメント |
|---|---|---|
| 1 | 『#台所のあるところ』 | 好調な一日です。人をまとめる役割で力を発揮でき、長く温めてきた計画を動かし始めるのに良い日です。派手なアピールよりも、誠実さや細やかな気配りが高く評価されます。 |
| 2 | 『多類婚姻譚』 | 新しい企画やアイデアが評価されやすい上、長く続けてきた努力に良い反応が返ってくるでしょう。リーダー役よりも、調整役や橋渡し役を意識すると、さらに評価が高まりそうです。 |
| 3 | 『見えるか保己一』 | 周囲から頼りにされ、また新しい役割やチャンスが巡ってくる可能性が高い一日です。「私にはまだ早いかも」と思うような話でも、前向きに引き受ける価値があります。 |
| 4 | 『けんぐゎい』 | 集中力が散漫になりやすく、うっかりミスに注意したい日です。慣れた作業ほど確認を怠らないことが大切。焦らず丁寧に進めることで、運気は徐々に安定していきます。 |
| 5 | 『青天』 | 思い通りに進まない場面が重なりやすい一日です。無理に挽回しようとすると、さらに状況が複雑になる可能性があります。今日は攻めるより守る姿勢を意識し、確認作業や整理整頓など、足元を固めることが明日への飛躍につながるでしょう。 |
仕事の運をはかる、というのはなかなか難しい試みです。
仮に当日の運気が下降してても、たいていの仕事は連続性があるので、翌日にはまた取り返してトントン、なんてことはざらにあります。
直木賞をとれば、確実に仕事は増えるでしょうが、直木賞をとらなくても仕事が順調に進んで結果問題なし、なんて人もたくさんいるでしょう。そういう人の仕事運はどうランクを付ければいいんでしょうか。占い界の偉い人、教えてください。
総合的な運勢ランキング
| 順位 | 候補作 | コメント |
|---|---|---|
| 1 | 『けんぐゎい』 | これまでの努力や人とのつながりが良い形で実を結びやすい一日です。明るさや包容力が周囲に伝わり、人から頼られたり、感謝されたりする場面がありそうです。自分から積極的に動くよりも、自然体でいることが幸運を引き寄せます。 |
| 2 | 『見えるか保己一』 | 直感と行動力のバランスが取りやすく、普段は迷っていたことに自然と答えが見えてきそうです。新しい挑戦や、人前で自分の考えを伝えることにツキがあります。一方で、周囲への気配りも忘れないことで、さらに運気が安定します。 |
| 3 | 『#台所のあるところ』 | 周囲との関係が穏やかに進みやすく、これまで誠実に積み重ねてきたことが評価されるタイミングです。急いで結果を求めるよりも、目の前のことを丁寧にこなすことで、思いがけない良い知らせやチャンスが舞い込むでしょう。 |
| 4 | 『青天』 | 慎重な行動が求められる一日です。大きな決断や新しい挑戦は急がず、情報を集めることを優先すると安心です。今日は「守り」を意識するほど、明日以降の運気につながります。 |
| 5 | 『多類婚姻譚』 | この日は思い通りにいかないことが重なりやすく、気持ちが揺れやすい一日になりそうです。しかし、こんな日こそ無理をせず、自分を守る選択をすることが大切。大きな決断は先送りにし、休息や身の回りの整理に時間を使うことで、運気の流れは少しずつ好転していくでしょう。 |
ほんとかよ、という感じですが、これが第175回直木賞、選考会の日の運勢です。責任はすべて、神にあります。
○
とか何とか、だらだらと、運勢占いの順位を書いていると、だから何なんだ、とむなしくなりますよね。
けっきょくのところ、占いにしても予想にしても、むなしさとの闘いから逃れられません。いや、ひょっとしたら、直木賞をとろうがとるまいが、だから何なんだ、という直木賞がまとっている根本的なむなしさも、似たようなものだったりします。
だいたい候補作それぞれが小説として楽しく読めるんだから、それ以上、運勢もなにもありません。
今週水曜日、7月15日には選考会が行われます。運勢がどうなのかはともかくです。候補者のみなさんには事故や事件にあわず、平穏無事に一日を過ごせることを願うのみです。









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