カテゴリー「日記・コラム・つぶやき」の11件の記事

2017年6月11日 (日)

第11期のテーマは「同人誌」。どうして直木賞がこの世界に足を踏み入れたんでしょうか。不思議です。

 たいがい、うちのサイトは定見がありません。いつも無計画です。その点、直木賞の定見のなさには、まるでかなわないんですが、もう少しまじめに、将来像を描いてサイトづくりしなきゃいけないなあ、と反省しながら、楽しい直木賞エピソードを勝手放題、食い散らかすばかりで、何の達成もなく、いまに至っています。

 11年目のブログは、そうするうちに、ときどき目にしておきながら、面倒くさそうなので避けてきた、しかし明らかに直木賞の中核をなすものを調べていこう。と考えて、「同人誌と直木賞」をテーマにすることにしました。

 直木賞は、芥川賞ほどではないですけど、とっくのとうに歴史的役割を終えた、とか言われて早ン年(ン十年かも)。役目を終えたのかどうなのか、語れるほど歴史を知らないので、こちらはポカーンと口をあけて、ただ見ているだけですが、これまでの直木賞の歴史のなかに、確実に、隆盛や衰亡の時期を刻んでいるのが、同人誌の存在です。

 基本的には、原稿料なし。ほとんどの場合、作者本人がちょっとした大枚をはたいたりすることで、雑誌の体裁に整え、書店で売られることもありますが、全国的な流通網には乗らず、趣味のようでいて、これに一生を捧げてしまう人もいた(いる)という、いまでは文学以外の方面にその仕組みと名称の中心がシフトしてしまった、かつての一大メディア(?)、同人誌の世界。

 リアルタイムな現在の直木賞は、もはや商業出版社および、発売済みの単行本のために行われていますから、べつに過去の同人誌との関わりなど、いまさら知ったところで役に立ちません。知らなくたって、何ひとつ困りません。

 困りませんが、「文学の殿堂」芥川賞ならともかく、なんで直木賞みたいな賞まで、同人誌と関係があったんだ。と不思議ではあります。

 直木賞の候補作リストを見てみると、同人誌っぽい雑誌がけっこう出てくるんですが、だいたいその数50誌余り。よく見てみれば、明らかな商業誌もまた、50誌余り。……ということは、やはり同人誌がいっときの直木賞の中核をつくってきた、と言い張ってもだいじょうぶそうだぞ。と確認したところで、フリーダムなインターネットのブログで、フリーダムな同人誌と直木賞との関わりを、一年間、取り上げていきたいと思います。まあ、いわゆる、モノ好きってやつです。

 とはいえ、なにぶん同人誌の専門家じゃないもので、最初は、やっぱり取っつきやすいところから触ってみます。創刊からまもなく芥川賞受賞者を生みだし、やがて全国的な組織にまで拡大して、掲載作が直木賞にも選ばれたりした、一般にもよく知られた(?)アレです。

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2016年6月 5日 (日)

第10期のテーマは「発行・売上部数」。直木賞って、とるとどのくらい売れるのか、または売れてきたんでしょうか。

 このブログは、データベースサイト「直木賞のすべて」の補助的なものです。運営しているワタクシ自身が、直木賞ってどんな行事・事業なのか、データベースづくりだけだとよくわからないことについても調べていきたいな、と思って、やっています。

 だいたいがワタクシは無知ですから、「すでに知っていることを書く」というより、毎週毎週、知りたいことを調べて、忘れないうちに書いておく、といった程度の、はっきり言って誰の得にもならず、ためにもならない営みです。Amazonのレビューで誰かが書いてくださっていましたが、超ド素人が、垂れ流しのように下手っぴな文章で書いているだけのものです。直木賞のことをもっといろいろと知りたい! 楽しみたい! という向きは、おのおのがご自身の興味に添って、調べたりして、書き残していけばいいと思います。というか、ぜひ、そういうのがどんどん増えていってほしいです。「直木賞のことが書かれた文章」を読むのが、ワタクシは無上の幸せなもんですから。

 で、うちのブログも10年目に突入し、また新しいテーマを設定して、直木賞のことを調べていきたいんですけど、ワタクシの見るところ、とくに現在、一般的に直木賞には二大論点(というか切り口)があります。ひとつは、「受賞者の人となり」。もうひとつが、「受賞作の売れ行き」です(……二大、というほど、際立っちゃいないか)。

 直木賞を受賞した作品、いや、受賞しなかったとしても、直木賞の候補に挙がった数々の作品が、じっさいはどの程度の売上げだったのか。というのは、ワタクシもずっと興味があり、しかし、他のことを調べるのに多くの時間を使ってしまって、なかなか集中的にそこに突っ込んだことがありませんでした。

 発行部数。プラス、できれば売り上げた部数。本が売れようが売れまいが、出版界全般のことには、たいして興味は湧きませんけど、直木賞に関することなら別です。出版の業界は、騙し・騙され合いの世界、公表されている数字が正確とはかぎらないよ、と仄聞しますが、調べないでテキトーなことを言うより、調べながらテキトーなことを言うほうを、ワタクシは採りたい。基本、これまでみたいに、すでに誰かがどこかで書き残しておいてくれた文献を第一の頼りにして、直木賞の部数の世界に、分け入っていけたらいいなと思います。

 ほんとうは、直木賞のことだけで、このブログは貫きたいんですが、今回もそうはいかなそうです。直木賞のことを知りたいなら毒も喰らわなければいけない、というのが自然の摂理ですから、眉をしかめながら、毒=芥川賞のほうも、ついでに取り上げることになると思います。何つったって、直木賞など足元にも及ばないほどに、芥川賞は「部数」に関するハナシの宝庫です。そちらの方面を調べていけば、ついでに直木賞の話題が出てくる文献もあるにちがいない、と踏んでいます。

 今回のテーマも、これまで以上に、毎週歩きながら書き進んでいく、って感じになるでしょう。同じような文献を何週にもわたって参照したり、ハナシがズレまくったり、まとまらないエントリーを挙げちゃうことになると思うので、ご容赦ください。……と言い訳したところで、まず出発点は、直木賞(と芥川賞)そのものの出発点のところから、入りたいと思います。

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2015年6月 7日 (日)

第9期のテーマは「芸能人」。80年の直木賞の歴史を語るうえでは欠かすことのできない、芸能界の面々にご登場ねがいます。

 直木賞ってやつは、どうして掘っても掘っても知らないハナシが沸いて出てくるんだ! と涙ながらに掘りつづけ、うちのブログも9年目に突入しております。

 1年ごとにテーマを変えながら、毎週毎週、懲りずに直木賞のことを書いてきました。さて、9年目はどうしようか。と考えまして、わたし、小説のあれこれを調べています、みたいな真面目な人が直木賞について書こうとするときに、きっと躊躇する(はずの)テーマでいこうと決めました。「芸能人と直木賞」です。

 もちろん、いま現在巻き起こっている又吉フィーバーにあやかって、っていう思いはあります。直木賞(やもうひとつの賞)の周辺が芸能人のおかげで賑わったことは、これまで何十回(?)もありましたが、その当時に生きていた文学賞ファンたちが感じたであろう興奮(やら冷笑)を、思い起こしたり、想像したりするには、ちょうどいいタイミングにちがいないですから。

 しかし、何といいますか、「芸能人と直木賞」なんてテーマ、いい大人がやるようなもんじゃない、っていうフシはあります(たぶん)。直木賞といえば、何かかしこまった小説(もしくは文芸)に関することでしょ。たしかに、ときどき芸能人のからんだニュースや話題は出るけど、何つってもゴシップ臭が強すぎる。文芸の行事である直木賞全体からすれば、とるに足らないイロモノ的なおハナシだし。なんで「小説」のことを語るために、芸能のネタが出てくるの。関係ないじゃないか。……と思う気持ち、よくわかります。

 ただ、直木賞は「文芸の話題」でおさまる存在ではない。というのが、いまのところのワタクシの感想です。だって、現実を見たらそう思わなきゃウソでしょう。そして現実を無視して、ほとんど自分の思い込みだけで直木賞をとらえるような人間は、正直恥ずかしいです。ゴシップなことは嫌いだからと唾棄しながら、それでも直木賞のことが気になるものだからカッコつけて、「直木賞は純粋に小説のことだけで語れ」などと偏った見方をしてしまう、何たる恥ずかしさ。

 「芸能人」という存在は、「みんなにその名が知れ渡っている」直木賞の、けっこう重要な相棒じゃないですか。ないがしろにするわけにはいきません。

 そうは言っても、ワタクシ自身は、べつに芸能界にくわしいわけでもないので、果たしてこれからの1年間を乗り切れるのか。かなり不安です。あと、直木賞に関する話題だけで、50週(+アルファ)分の芸能人がほんとにいるのか、早々にネタ切れするのではないか、っていう心配もあります。まあ、世間一般的には、直木賞も芥川賞も同じようなもの、という常識によりかかって、多少、「芸能人と芥川賞」なエントリーも書いちゃうかもしれません。稀少な直木賞ファンの方々、ごめんなさい。

 このテーマで取り上げるとなれば、現在に近い時代の人ばかりが、自然と多くなってしまいます。一週目からそれだと面白くないので、とりあえずは物故人、そうとうに早い段階で直木賞にまつわる書き手と目された俳優のハナシから始めようと思います。

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2014年6月 1日 (日)

第8期のテーマは「批判」です。直木賞に対して投げつけられてきた批判の数々――つまり、それがなくては「直木賞」たり得ない古今の発言を取り上げていきます。

 データベースサイト「直木賞のすべて」のオマケとして始めたブログ「余聞と余分」ですが、この5月で8年目に突入しました。

 こないだの第150回は記念回でしたので別だったといえ、通常、直木賞のことは1月・2月か、7月・8月ぐらいしかニュースになりません。ワタクシは、四六時中直木賞に触れていたい病気の末期患者なので、どんな季節でも直木賞のことばかり書きつづけるブログがあったっていいじゃないか(あってほしい)、と思い、やっています。

 反省点もあります。あまりに直木賞を取り巻くあれこれが面白すぎて、ついのめり込みすぎ、ほとんど毎日、このブログを書くために生活しているような時期もありました。途中、芥川賞の歴史を本にする、などという悪魔しかやらないような罪を犯して、本来、直木賞のために割くべき時間をふんだんに失ったときもあり、あるいはこういうブログを長年続けたおかげで、直木賞の歴史を本にするときには、苦もなく(……ってほどでもないけれど)原稿をつくることができた反面、ずっと、なぜかブログをおろそかにしてはいけない、と思い込み、空いた時間をすべて直木賞の本とブログに注ぎ込んだ結果、完全なる生活破綻の道を突き進んでしまいました。

 サブであるはずのそういった業務にかかずらっているあいだ、本体の「直木賞のすべて」はメンテナンスするのが精一杯でした。いかんいかん。ということで現在は、Twitterなどもお休みして、本体サイトへの情報充実のために動いており、全然、生活破綻から脱け出すところには結びついていないんですけど、まっとうな直木賞オタクを目指したいと思っています。

 で、8年目の「余聞と余分」のテーマなんですが、余聞であり余分(にすぎない)、っつう原点に立ち返りつつ、データベースサイトではなかなか表現しづらい事象に光を当てることにしました。直木賞が創設以来さまざまに受けてきた(いまも受け続けている)内部・外部からの批判・非難・悪罵・雑言について、です。

 うちのブログを読んでくださった人はおわかりかと思いますが、ワタクシは直木賞のファンです。具体的に直木賞の何に対するファンかといえば、直木賞全体であり、その中核にあるのは「直木賞の選考・存在に対して行われてきた、あらゆる人たちの発言」が大好きだ、ということです。そんなの当然でしょと思って、はしょって「直木賞ファンです」「直木賞が好きです」などと言っていると、どうやらそう受け取ってくれない人がけっこういる、ってことを、二つの本を出して実感したもので、改めて明言しておきます。

 なかでも、直木賞を糾弾するような悪口が、大好きです。なにしろ面白いからです。

 何が面白いかといえば、鋭い指摘のなかに、テキトーなイメージしか持たずマト外れに声高に批判している、そういう文章がまぎれている確率が異常に高く、その愚かさが堪らなくキュートなんですよね。芥川賞の歴史や、直木賞の歴史を本にする際を含め、いろいろと調べるなかで、そんな文章を山ほど見てきました。やむを得ず、本では紹介できなかったものもたくさんあるので、8年目は、それらのキュートな悪口を取り上げていきたいと思います。

 「直木賞に対する批判の系譜(あるいは、とばっちりの歴史)」です。……とばっちり、というのは、ほんとうは芥川賞に対して言いたい批判が、なぜか直木賞のほうにも向けられる、という構造が、そういう批判文のスタンダードと化しているからです。

 ずいぶんと昔の文献も紹介すると思いますが、ちょっとネットサーフィンしてみれば、平成26年/2014年のいま、似たような悪口がいまだに数多くやりとりされている場面に出会えるに違いありません。どうですか、この面白さ! 何と直木賞(を形成する周辺事項)は魅力的なんだ! ……ワタクシは正直、生涯、直木賞ファンをやめることができそうにありません。

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2013年6月16日 (日)

第7期のテーマは「選考委員たち」。多彩な候補作をまえに委員たちはどう立ち向かってきたか。薦めたり、けなしたり。その激闘ぶりを追います。

 うちのブログは平成19年/2007年5月に始めました。毎週1本ずつ、直木賞に関する話題をああだこうだと書いてきて、6年を超えたところです。

 直木賞、とひと口で言っても切り口は無数にありますし、書いているワタクシ自身も飽きちゃうので、1年ずつ、違うテーマを設けることにしています。これまでの6年間は、こんな感じでした

 メインテーマに、「受賞者」を持ってきたこともありました。(落選した)「候補者」も取り上げました。直接、直木賞の関連人物としてオモテ立って言及されることの少ない「評論家、編集者、そのほか裏方」を主役にもしました。となれば、当然、直木賞を彩る登場人物のうち、「選考委員」を忘れるわけにはいきません。

 だいたい受賞者や候補者ばかりに目が行きがちですけど、この人たちは直木賞と一回関わるだけの存在です。多くたって10回が最高。ゲストです。招待客です。サッと現われて、サッと消えていく。

 それに比べたら選考委員こそ、直木賞の中核をなす、と言っていいでしょう。長い人では20年も30年も、ずーっと直木賞に関わりつづけるわけですから。しかも主催者ではない。自分が始めたくて始めたわけではない。なのに外からは、いかにも「主催者と一心同体」と見られて、ガーガー文句を言われる。哀しい存在です。

 よーし、ここはひとつ、選考委員をテーマにしようじゃないかと思いました。一週につき一人。これまで直木賞の委員経験者は48人います(芥川賞委員が兼任で選考した例を除く)。だいたい一年ぐらいはもちそうです。

 ただ、単に選考委員を紹介していくだけでは、まとまりがつかなくなるおそれがあります。あるいは、選考委員の書いたすべての選評を読んで何か言う、なんて方法も考えましたが、それだと文学賞メッタ斬り!の二番煎じ、真似になっちゃいます。ですので、彼・彼女の選考のうち、候補に対する姿勢なり迷いなり高揚感なりが、よく現われている事例に、なるべく絞って取り上げていきたいと思います。

 次から次へ押し寄せる新たな候補者・候補作家たち。その状況で、選考委員はどう戦いに臨んできたのか。選考委員VS候補。血わき肉躍るバトルです。

 たぶん、横山秀夫さんをイラつかせた林真理子さんの事例とかに、多くの人が喰いつきます。偉そうにふんぞり返った委員が、読者人気の高い候補をぶっ叩く、みたいなバトルが最も人目を引くんでしょう。もちろん、そういうものも取り上げていきます。ただ、バトルはそれだけではないはずです。気持ち悪いほどひとりの候補に惚れ込んで執着した委員、落選させたことをのちのち後悔する委員など、バトルの様相はさまざまあります。いろんな選考委員の姿を紹介できたらいいな、と思っています。

 ……まず一週目は、「直木賞の申し子」から始めます。戦後の直木賞、だれにも注目されていなかった頃から、にわかにマスコミの視線を浴びるようになった時期までを経験した、ひとりの選考委員と、ある候補者について。

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2012年6月17日 (日)

第6期のテーマは、直木賞を支えてきた人物いろいろ。彼らがいたから、いまの直木賞がある。「(裏)人物事典」です。

 やめる機会も見つからず。やればやるほど、深みにはまって、このブログも6年目です(過去5年の悪戦苦闘のリストはこちら)。

 いつまでやっても終わりは見えません。なぜだろう。やっぱり、昭和10年/1935年以来70数年もつづいている、っていうこの無駄に長い歴史が、掘っても掘ってもいつも面白い、直木賞の魅力の源泉であり、ひるがえって直木賞研究者が苦しめられる原因かもしれません。

 受賞作・候補作リストだけでも圧倒的な分量です。眺めているだけで、時がたつのを忘れます。受賞者だけに絞ってみても、それだけで一冊の本ができるほどです。まあ、いつもどおり芥川賞とセットではありますが、以前紹介したような、『芥川賞・直木賞 受賞者総覧』(平成2年/1990年3月・教育社刊)、『芥川・直木賞名鑑』(平成11年/1999年11月・名鑑社刊 新装改訂版)なんてものが出版されているくらいで。

 しかし、ワタクシは思います。直木賞の歴史は、受賞者だけがつくってきたわけではないぞ。そこに、候補者や選考委員を加えても、まだ足りない。いまこうして、直木賞が虚名を張って生き延び、半年に一回、やんややんやと馬鹿にされて騒がれているのは、それ以外の、支えてきた人たちがいたからではないですか。と。支えている意識が彼らにあるかないかは別として。

 編集者。評論家。書評家。ジャーナリスト。ときに読者。などなどです。

 直木賞、つう枠で語られることは少ないんですが、じっさい、こういった人たちが直木賞をつくってきました。受賞作家や候補作家、選考委員たちのことだけで直木賞を語ろうだなんて、直木賞の片面すらとらえ切れていないですもんね。と、まずは自分に言い聞かせつつ。

 「直木賞(裏)人物事典」とテーマ名を付けました。事典というからには、氏名の五十音順とか、生年順とか、職業順とか、系統立てて書かないと恰好が悪いんですが、そこはそれ、思いつきでやっているブログですから、目をつぶってもらいましょう。取り上げる順番はランダムです。というか、誰を取り上げるのか、まだあまり見えていないわけですけど。

 ……つうことで、いちばん最初の「(裏)人物」は、裏と呼ぶにはなじまない、超重要、超有名人物から行きたいと思います。

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2011年6月19日 (日)

第5期のテーマは、ほんと今さらですが「直木賞受賞作家」。ただし、初候補で受賞した人に限ります。

 1年に一つずつテーマを定め、1週間に一回アップ。このルールをみずからに課して、直木賞専門ブログも5年目に入りました。

 だけどさあ。直木賞専門だとか威張っておきながら、読み返しても、ちっとも直木賞のことがわかりやすく書いていないんだよなあ。……と深く反省しまして、第5期は、基本中の基本テーマを取り上げようと決意しました。

 直木賞受賞作家のことです。

 たとえば1万人の小説ファンに向かって、「直木賞」と言葉を発してみたまえよ。9,900人以上はまっさきに受賞作家のことを連想するでしょうがに。それが、直木賞のことが出てくる毛色の変わった本だの、絶版で入手の難しい候補作のことだの、文学史にくすりとも登場しない小説に描かれた直木賞像だの、受賞作リスト以外まず注目されない文学賞のことだの、そんなのばっかり書いて、何が「直木賞専門ブログ」だ、ふざけるな。……ごもっともです。

 これからは1週に1作家ずつ、受賞作家のことをご紹介していきます。とくに受賞前後のころのハナシが中心となるでしょう。ただ、だらだらやっていても面白くありません。ひとつシバりを設けます。

 初の候補作でバキューンと受賞を射止めた作家、限定でいきます。

 直木賞は今年平成23年/2011年1月に決まった第144回(平成22年/2010年・下半期)までで、171名の受賞作家を輩出してきました。そのなかで、初候補でいきなり受賞したのは65名います。38%です。意外と多いとみるか。やはり直木賞、初候補には厳しい数字だとみるか。

 ちなみに芥川賞は、全受賞作家149名のうち、初候補での受賞は76名。51%。新人向けの芥川賞、中堅向けの直木賞、の姿がこんな数字からも見て取れますなあ。

 とか、いかんいかん。すぐに直木賞と芥川賞を比較したがる悪いクセだ。

 65名、全員イケるかどうかはわかりませんが、5年目にしてようやく直木賞研究サイトの管理人っぽいこと、やっていきます。ただ、おそらく今までどおり、脇道に逸れたり、文章があっちゃこっちゃ飛びまくったりすることでしょう。

 きちんと着地できたらおなぐさみ。まず一週目は、日本人なら誰でも知っている(?)偉大なる作家の、直木賞受賞近辺のことから……

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2010年6月27日 (日)

第4期は、「直木賞」のライバルたち。過去から現在までの、文学賞の世界に分け入ります。

 誰のために何の目的で書いているのか、よくわからないダッチロールを繰り返しながら、どうにか、このブログも4年目に。

 第1期「直木賞関連の書籍」、第2期「これぞ直木賞の名候補作」、第3期「小説に描かれた直木賞」、とテーマを変えてやってきました。今週から約1年をかけて、こねくり回していきたいテーマ。それは、文学賞の世界です。

 文学賞。え。そんな、「文学」とは似ても似つかぬ、卑俗まるだしのくだらない文壇行事のことなんか。あたくし興味ありませんわ。と、超俗の域に達されている方もいるでしょう。

 すみません。どうぞお引き取りください。

 ワタクシは、足の先まで直木賞オタク。本来は、直木賞のことばかり調べて、いろいろ考えるのが好きです。

 でも、自然と、直木賞を考察していけば、他の文学賞のことも知らなければならないなあと、切に感じます。

 というわけで。うちのブログでは、やっぱり「直木賞」を中央に据えることは据えるんですが、それらと何らか関わりのある文学賞のことを、原則一週一賞のわりあいで、取り上げていきたいと思います。

 テーマ名は「直木賞のライバルたち」としました。

 かつて、創元推理文庫で「シャーロック・ホームズのライヴァルたち」というシリーズがありました。あれ、好きだったんですよね。古典推理小説の世界では、別に、ホームズと直接争ったわけでもない「名探偵」群を、同時代ってくくりでまとめ、「ライバル」と名づけているらしいんです。いわば、それの真似です。

 直木賞とは、とくに関係がないと思われる文学賞たち。でも、どこか水脈ではつながっているかもしれないし、あるいは、歴然と拮抗、対抗、切磋琢磨してきたような賞もあります。

 それら文学賞について、ああでもない、こうでもない、と勝手なことを書きつつ、日本で行われてきた文学賞(とくに大衆小説分野のもの)の歴史なども考えていけたらいいな、と思っています。

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2009年6月21日 (日)

第3期は、「直木賞」を描いた小説たち。……ちょっとネタ切れが心配ですけど

 絶対に直木賞のこと以外は書きません、ってだけが取り柄(?)の本ブログは、現在3年目を進行中です。

 先週までと同じく、これからもしばらくは、いろんな小説を取り上げていきたいんですが、視点をチョコっと変えてみます。「直木賞」は、じっさいどういうふうに見られ、どう思われてきたのか、それを知るために、「直木賞」のことを描いている小説に目を向けてみよう、って寸法です。

 そうは言っても、ワタクシも、そんなにネタを持っているわけじゃありません。世に有名なアレとか、コレとか。そのくらいです。

 過去、このブログでは第1期(関連の書籍)、第2期(これぞ名候補作)とも、同じテーマで1年ぐらい続けました。今期は、1年(50週ぐらい)ももつかなあ。だめなら途中で変えます。すいません。

 それと、できればなるべく昔の、しかも受賞もしていないし、候補になったこともない人の書いた作品を取り上げたいのです。もしそんな小説をご存じの方がいたら、ぜひ教えてください。今期はいつも以上にヒト頼みです。

 ただ、1週間なんてすぐに過ぎてしまいます。しかたなく、「受賞作家が描いた、小説なのかエッセイなのか日記なのか、ほとんど判別のつかない作品」(これはけっこうありそうです)をご紹介するときもあると思います。ご容赦ください。

 さあて、始めます。最初は、あなたも知っている、ワタクシも知っている、定番中の定番作品から行きます。

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2008年5月 4日 (日)

第2期は、あまり光の当たらない名候補作をフューチャー

 絶対に直木賞のこと以外は書きません、で押し通している本ブログも、めでたく2年目に突入です。

 ここからしばらくは、過去70余年のあいだに登場した直木賞の「候補作」に目を向けたいと思います。

 たとえば主催者(日本文学振興会)や、出版社や、マスコミのなかでは、受賞作と候補作との扱いに、格段の差があるんですが、これは賞ってやつが生まれつき持っている原理から生ずる現象ですから、しかたありません。が、直木賞オタクがいつまでもそれに追従しているようじゃ、世も末です。

 オタクとは言わないまでも、読書好きのあなた。受賞作と、そのとき競った候補作と両方とも読んでみたけど、おいらは、むしろ落選したコッチの作品のほうが好きだなあ、って感想を持ったことありませんか? そう、その感覚はぜひとも大切にしたいところです。

 さらに「直木賞」総体のハナシで言いますと、過去の受賞作だけをざざざっと見渡して、“直木賞はね、こんな傾向の賞なんですよ”と語るのも、もちろん立派です。ただ、その論点にはどうしても限界がつきまといます。本来、候補作全体を見渡して、なおかつ受賞作を見てこその“傾向”であり“全体像の把握”ですよね。

 でも、受賞作だけで170作ちょい、そのうえに候補作もとらえようとすると1,000作以上の作品を対象にしなくちゃいけません。まあ、誰もやりませんわな。

 正直申しますと現段階で、ワタクシ自身、全部の候補作を読み通したわけじゃありません。それでも、常識的な日本人よりは多少、多めに候補作に触れているはずなので、この場を借りまして、だいたい1週間に1作ずつ、「時の選考委員たちには受け入れられなかったけど、ぜひとも紹介しておきたい名候補作」を取り上げていきたいと思います。

 こんな基準で。

[1] 直木賞の歴史のなかで、重要な道標となった作品。【歴史的重要度】

 この賞の歴史や変節を見ていくうえでは、受賞作よりも、案外、候補作のなかに重要な道しるべが埋まっているものです。きっと。

[2] 惜しいかな、今ではほとんど知られていない作家の作品。【一般的無名度】

 知られていないにはそれなりの理由はあるんでしょうけど、そこに無理やりにでも光を当てる半ば空疎な作業も、また面白いじゃないですか。

 なので、受賞作家がそれ以前に候補になったときの作品、というのは基本的に今回の試みの対象からは外させてもらいます。

[3] 何よりも、ワタクシ自身が読んでおもしろかった作品。【極私的推奨度】

 歴代選考委員の方々の批評眼を信用してないわけじゃありませんよ。でも、好みってやつは、ほら、人それぞれでして。

 目安として、古い時代のことばかりでも飽き飽きするでしょうし、最近のことばかりでもナマナマしすぎるので、時期を10回分(5年分)ごとに区切り、まず第1回(昭和10年/1935年・上半期)~第10回(昭和14年/1939年・下半期)のなかから1作品に焦点を当てて、それをブログエントリーごとに徐々に現在に近づかせていきます。最後までやって全14作品。このセットを3回4回繰り返せば、まあ、だいたい今後1年はこのネタで持つかなと。

 ってことで、最初は、直木賞草創期のころの、名候補作からです。

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