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2016年11月20日 (日)

第115回直木賞『凍える牙』、第116回『山妣』、第117回『女たちのジハード』『鉄道員』の単行本部数

第115回(平成8年/1996年・上半期)直木賞

受賞作●乃南アサ『凍える牙』(新潮社刊)
16万(受賞半年で)17万

第116回(平成8年/1996年・下半期)直木賞

受賞作●坂東眞砂子『山妣』(新潮社刊)
約2万(受賞前まで)+7万(受賞した月)10万8,000

第117回(平成9年/1997年・上半期)直木賞

受賞作●篠田節子『女たちのジハード』(集英社刊)
約2万(受賞前まで)+5万(受賞した月)23万7,000(受賞半年で)25万
受賞作●浅田次郎『鉄道員』(集英社刊)
約8万(受賞前まで)+10万(受賞した月)69万(受賞半年で)101万(受賞1年半で)155万

※ちなみに……

第115回(平成8年/1996年・上半期)芥川賞

受賞作●川上弘美「蛇を踏む」収録『蛇を踏む』(文藝春秋刊)
初版(受賞後)5万部→11万

第116回(平成8年/1996年・下半期)芥川賞

受賞作●柳美里「家族シネマ」収録『家族シネマ』(講談社刊)
27万
受賞作●辻仁成『海峡の光』(新潮社刊)
22万

第117回(平成9年/1997年・上半期)芥川賞

受賞作●目取真俊「水滴」収録『水滴』(文藝春秋刊)
8万

 直木賞の部数をテーマにしてから、だいたい半年。いちおう折り返し地点なんですが、うーん、なかなか難しいです。

161120

 調べやすい1990年代あたりを、小出しに取り上げながら、そのあいだにもっと昔のハナシも調べていこう。と思っているんですけど、どうもうまく行きません。

 歴代受賞作が190冊ちょっとあるうち、これまで触れることのできたのは、60冊弱。まだ3分の1も達成できていません。この分だと、だいたい1年が終わるときには、半分も超えていれば御の字、という感じです。

 来週からは(かなり心が痛いですけど)「芥川賞だけを取り上げる週」っていうのも交えながら、少しずつ直木賞のほうも埋めていこうかと思っています。

 それで今週は、前半のしめくくりとして、「直木賞のほうが芥川賞よりも売れるようになった」時期に当たる、第99回(昭和63年/1988年・上半期)からの分を並べてみました。

 ちなみにこのあと、直木賞は、第115回乃南アサ『凍える牙』が17万部、第116回坂東眞砂子『山妣』が10万8,000部、とつづき、そして第117回には、直木賞史上最大の単行本売り上げを記録する浅田次郎『鉄道員』の155万部、篠田節子『女たちのジハード』の25万部、という流れになります。

 ……なります、といいますか、流れなんかないかもしれません。部数はけっこうデコボコしています。

 受賞作の40%程度は10万部までいったかどうか疑わしく、地味めの作品であれば、そのぐらいが当たり前だった、というのはたしかだと思います。それでも過半数が10万部を超えてしまうのが「腐っても直木賞」と言われるゆえんかもしれませんが、20万部、30万部まで伸びる作品は、かなり限られています。

 こういったなかで、いきなり100万部以上の世界にまで飛び出した『鉄道員』のスゴさが光りますけど、アレはほんとに特例中の特例。とうてい基準にはならないので、今回のグラフにも入れませんでした。『鉄道員』抜きでも、直木賞の部数はほんとうに順調で、そのあとも、ほとんど不調の影は見られません。

           ○

 せっかくなので、同じ時期の、芥川賞受賞作のやつもつくってみました。

1611202

 こちらは、『豚の報い』のあとに、第115回川上弘美『蛇を踏む』11万部、というのがあって、第116回柳美里『家族シネマ』27万部、辻仁成『海峡の光』22万部と、ひさしぶりに部数が盛り返したんですが、第117回目取真俊『水滴』8万部。と、また少し落ち込んだらしいです。

 芥川賞のほうは、部数の推移も含めて、関心のある人が世の中にたくさんいますし、特段、ワタクシも思いつくものがありません。

 常に矢オモテに立って、どんな話題でも受け止めてくれる芥川賞のおかげで、直木賞はのびのびとした(?)環境で生きてこられました。ほんとに芥川賞っていうのは、直木賞にとってありがたい存在だよなあ、とは思います。

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