無法松、無法松って、もう言ってくれるな――いえ、言わせてください。第10回・第11回候補 岩下俊作「富島松五郎伝」
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- 【歴史的重要度】…




5 - 【一般的無名度】…
1 - 【極私的推奨度】…


3
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第10回(昭和14年/1939年・下半期)・第11回(昭和15年/1940年・上半期)候補作
岩下俊作「富島松五郎伝」(『九州文學』昭和14年/1939年10月号->『オール讀物』昭和15年/1940年6月号再録)
しょっぱなから奇をてらうのも大人げないので、堂々たるハイパー有名候補作から行きます。
作者の岩下俊作さんは、おのれの代表作がいつまでたっても「富島松五郎伝」、いや改題後の「無法松の一生」と言われ続けてホトホト辟易している、と後年にいたるまで、ことあるごとに愚痴をこぼしました。戦中に舞台化されたり、映画化されたりして、戦後になっても何度もそっち方面で取り上げられちゃって、“ああ、『時をかける少女』って原田知世のやつ。……え? あれって原作があったの?”っていうのと同じパターンです(ちょっと違うか)。
しかし、直木賞のなかでの名候補作の地位は、断然ゆるぎありません。もちろん、「無法松の一生」としてではなく、「富島松五郎伝」として。
なので岩下さん、すみません。「辰次と由松」や「諦めとは言へど」や「西域記」を取り上げたいのはヤマヤマなんですが、「富島松五郎伝」を抜きにして直木賞を語るのは、もう不可能な領域なんです。どうかコラえて下さい。
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『直木賞事典 国文学 解釈と鑑賞 昭和52年/1977年6月臨時増刊号』(昭和52年/1977年6月・至文堂刊)
『展 第三号 特集「大池唯雄・濱田隼雄 郷土に生きる」』(昭和57年/1982年10月・明窓社刊)
『花にあらしのたとえもあるぞ 辻平一の八十年』辻一郎編(昭和57年/1982年8月・辻一郎刊)

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